【HoI4の良いところ、HoI2のダメなところ】


・HoI4は操作が楽、HoI2は操作が面倒

特に、もはや勝利が確定した戦争でも、HoI2では1軍団ごと操作しなければならないのは面倒。HoI4は自動化されているので楽。


・HoI4はAIの海空軍が良く働く、HoI2のAI海空軍は微妙

HoI2だとAIは特に海空軍をあまり上手に扱えていない。HoI4はその辺が改善されていそう(未確認)なので、やりがいがありそう。


【HoI2の良いところ、HoI4のダメなところ】


・HoI2は内政がシンプル、HoI4は内政が手間

HoI4は装備品をいちいち計算して生産計画を立てなければならない。

リアルといえばリアルだが、そんな面倒なリアルさは求めていない。

HoIに求められているのは、戦争シミュレーションとしての、グーデリアン戦車軍団でフランス軍を包囲する、というような体験なのであり、師団編成から各装備品の需要量を計算して、精密な内政計画を立てることではない。


・HoI2は良い意味でシミュレーション寄り、HoI4は悪い意味でゲーム的

例えば閣僚。HoI2では各大臣枠に好きな閣僚を選べるが、HoI4では政治力を消費して閣僚を任命するため、ゲーム内時間が過ぎればすぎるほど、国家が強化されていく。

HoI4の閣僚システムはゲーム的には面白いが、歴史シミュレーションとしては、HoI2の方がよりリアル。

イデオロギーのシステムも、HoI4はヒストリカル性が薄い。HoI4では各国が簡単にイデオロギーを変更できるが、歴史的にそういった事態があり得たのか?という点に関しては全く検証されていない。


・HoI2は歴史的な情報量が圧倒的、HoI4はゲーム的な情報ばかりで、歴史的な情報が少ない

例えば閣僚であれば、HoI2は各国ごとに膨大な閣僚が用意されているが、HoI4では閣僚候補者の人数が非常に少ない。

研究に関しても、HoI2では各国に固有名付きの研究機関が準備されているが、HoI4はいくつかの会社などが用意されているのみ。

HoI2には各研究ごとに小研究項目が存在し、それぞれに固有名がついていて、その時代の技術用語が並んでいたが、HoI4はそういうものが一切ない。


・HoI2のマップの方が個人的に好き

HoI4のマップは無駄にリアル。その分、リアルに描かれていない部分が薄っぺらく感じてしまう。

HoI2はマップがボードゲーム的でリアルでない分、絵かがれていない部分をプレイヤーに想像させる。これはマップに限らず、あらゆる面において同じであろう。


【まとめ】

ゲームとして優れているのはHoI4だが、歴史シミュレーションとして優れているのはHoI2。

HoIシリーズに求められているのは歴史シミュレーションなので、HoI2の方が魅力的。

ただし、HoI4は根幹のゲームシステムが優れているので、MODプラットフォームとしてはHoI4の方が優れている。特に、架空史modを作る上では、HoI4は良い環境である。

結論:史実及びその派生形世界はHoI2のFEPKmodが至高、架空史プラットフォームとしてはHoI4は悪くない

さらなる考察
HoI4は他のパラドゲーで培われた概念や技術をHoIシリーズにも持ってきたという印象。
それがHoI4のゲームシステムとしての洗練さを作っている部分もある。
しかしHoIシリーズはそもそも、他のパラドゲーと異なり、扱っている期間が極端に短い。
だからこそ、他のパラドゲーのように、汎用的な歴史システムで処理するよりは、イベント等で無理やり処理した方が良い場合も多い。
(例えば、宣戦布告の正当化工作なんかがそうであろう。HoIシリーズであれば、ゲームシステム的な開戦事由は用意せず、イベントの説明分だけで宣戦布告させた方が歴史シミュレーションとして優れていると思う。
ドイツの黄色作戦をゲームシステムで無理やり再現するために、ファシズムは戦争中の場合、開戦工作にかかる時間が-85%とするより、「黄色作戦」というイベント・ディシジョンで宣戦布告させるので十分ではないか。)
HoI2のFEPKにおいても、HoI4のTNOにおいても、手動での宣戦布告が禁止され、イベントによってのみ宣戦布告が可能になっているというシステムは、HoIシリーズが実のところシナリオゲーであることの示唆ではないだろうか。

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